ある雨の夜、僕、貧乏な就活生はバイト帰りに倒れたレディースの総長を助けた。その彼女に「命の恩人は忘れねーよ!」と言われ、いつかこの借りを返すと言って別れた。それから5年、無事に就職した僕は上司のミスを押し付けられ、取引先へ謝罪に行くことになった。
訪れた先で出会ったのは、美しいメガネ姿の女性だった。彼女が前髪をかき上げると、額には見覚えのある古傷が。その瞬間、過去の出来事が鮮明によみがえった。「いい度胸ですね」と言われると、かつて助けた彼女であることに気づいた。彼女は「この借りは返したわよ」と笑い、僕を励ましてくれたのだ。
その出来事に心を動かされた僕は、自分の殻を破り、上司の不当な扱いに反論する決意をした。それをきっかけに、彼女とは今でも良い飲み友達となり、僕は彼女に見合う男になれるよう努力し続けている。